駒落ち上手の手筋
【右金の攻め】
左図は部分図であるが、
ここから76金と取ってしまっては味消しだ。
56の歩も、76の歩もアタリになっており、
下手からすればどちらかを取ってくる手を予想している。
しかし、上手はこのどちらの歩も取らない。
[75歩→同歩→76金]
このように下手の歩の背後へ回り込んでおく。
76の金は居座った状態で65歩から活用しても良し、8筋の歩を伸ばしていっても良い。
歩が手に入ったら77歩と打つ手も生じており、手に幅が出る。上手必修の手筋だ。
ちなみに、76金と出ても音沙汰無しの下手にはどう指すか。
よくあるのが左図のような局面。
角を成るのに夢中で受けを手抜いたりすると訪れる局面だ。
[98歩]
98歩~87金を狙う。
当然ながら、単に87金と指すと88歩と打たれ、金香交換となってしまう。
先に香を吊り上げておくのが手筋だ。
受けを手抜く傾向にある下手にはあえてこの局面を作りにいってもいいだろう。
【桂頭と金作りテクニック】
[27歩]
左図は上手が27歩と垂らした局面。
次に38歩~28歩成を見せる。
[28歩]
しかし、十枚~九枚落ちの手合いの子は、なぜか28歩と合わせてくる。
[38歩]
そして38歩と打つ。歩を損することなく、と金作りに成功。
45にいる玉の意味は、この局面に至るまでに、
[56歩→同歩→同玉→57歩→45玉]
という手順を経て、この27歩が実現することが多いからだ。33に元からいる歩は下手の竜や馬にでも取ってもらえばよい。
お察しの方も多いと思うが、
27歩と垂らさなくても、いきなり38歩と打つ手も有力だ。
[38歩]
同銀ならいきなり28歩。
28銀とかわしても27歩から、と金作りが可能。
状況に応じてこの二つを使い分ける。
【桂馬を入手したら】
桂馬を入手した後の攻め筋として、
左図のような局面がある。
[75桂]
金の下に桂を打って、87と67と両狙いを見せる。
このように、金の下に桂馬を打って攻めこむ。必修手筋だ。